かなりの数の人がTwitterで漫画を投稿したり,読んだりしている. しかし,漫画を読みたいときに,普通のツイートばかりで漫画が全然見つからないことがある. 方法としては,
- 画像ツイートのなかで漫画の投稿にありそうな単語で検索する
- 漫画を投稿する人だけのリストを作り,リスト内のツイートをみる
というものが考えられるが,どちらも個人でやるには少し手間がかかるので, ツイートから漫画のみを抽出するということがサービスとして成立するのではないかと考えた.
- Twitterの
tweets/search/recent
apiを用いて,キーワードに合わせて最近のツイートの中から漫画だと思われるものを抽出する. - ユーザは検索窓に読みたい漫画のキーワードを入れ,検索する.
- 検索条件は
"入力テキスト" 漫画 話
と設定した. - 取得したデータの中の一つ目のツイートのデータを画面に表示
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UI
ツイートを閲覧する時と違い,漫画を読むときは画像がメインなので,画像が大きく表示されるように設計した.
UIはInstagramを参考にした.ユーザに写真閲覧アプリとして最も用いられているのはInstagramであり, 同じようなUIにすることによって,ユーザが操作に戸惑うことが少なく便利であると考えたからだ.
検索バーについても親しみやすい角丸にすることによってユーザビリティーを向上させた.
また言語設定も英語と日本語に対応させ,ユーザの設定に基づいて切り替え可能とした. -
テーマ
アプリのテーマカラーは水色として,Twitterのカラーコードを用い,Twitterを用いたサービスであること が感じ取れるようにした.
サブカラーとしてはTwitterと同じく白色,そしてアクセントカラーに落ち着いた暗い青を用いた.
ダークテーマも,背景が黒,文字色を白としそれ以外はメインテーマと同じである. -
アイコン
アイコンには,やはりテーマカラーとして青を用いて,Twitterのアイコンの鳥の羽の部分と, 開かれた本のイメージを重ねた.
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題材選び
「写真投稿サービスのAPIを利用したサービス」という課題で,そもそもあまり多くの種類のAPIを見つけることができなかったため できることがかなり限られてしまい,これらのAPIを用いてどのような価値をユーザに提供できるか考えるのに苦労した. -
複数画像の表示
Twitter APIの仕様上,検索結果としてのツイートの,ツイートのデータ,ユーザのデータ,画像のデータなどが別々のリストとして 返されるため,どの画像がどのツイートのものかを判定するのが少し難しかった.(もしかしたら仕様書の確認不足かもしれない) 実際には画像のurlを見比べて,同一ツイートの画像にはurlに共通部分があることを発見し,それを判定に用いた.
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キーワードの最適化
現在の検索ワードは漫画を抽出するのに最適されているとは言い難く,実際漫画ではない画像が表示されてしまうこともある. さまざまなキーワードを試すことによって,より性能を高めていけるのではないかと考えられる.
また,キーワード検索ではなく,リストを作成しそこからツイートを取得するという方法も,やや手間はかかるがより精度の高い抽出を 行うことができると考えられるため,今後試してみたい有力な候補である. -
複数ツイートの表示
Twitter APIの仕様上,最大で100ツイートのデータまで検索結果として取得することができる.
しかし,今回は実装上の問題から1ツイートのデータの表示にとどめている. 将来的には100ツイートまで表示可能としたい. -
リツイートの場合の対応
漫画が掲載されているツイートは人気が出やすいためリツイートが多く,APIは最新のツイートから検索するものを用いているため, 当然漫画を描いた人がした元ツイートよりもそれをリツイートしたものの方が圧倒的に検索に引っかかりやすい.
その際,ツイート投稿者として表示するべきは元ツイートの投稿者であり,テキストも元ツイートのものを用いるべきだと考えた.
なぜなら,そのほうがユーザに馴染んでいるからである.Twitterでは,リツイートの場合リツイートした人の名前は左上に小さく表示されるだけで, 元ツイートの投稿者のプロフィール写真及び名前は元ツイートのままである.そのため,元ツイートの投稿者がわからなくなることはない.
ところが,APIによって返される投稿者の名前は,リツイートの場合リツイートした人となっている. 今回は実装の問題上そのままとしたが,本来は元ツイートの投稿者の情報を表示するべきである.